国際島嶼教育研究センター
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ミクロネシア地域における自然・社会環境と
人々の生活に関する調査
平成22年度 写真集(ピンゲラップ)

目的・メンバー・調査内容   ・調査結果   ・写真集


調査風景  ・ピンゲラップ(概要食べ物祭り人びと  モキール  ポンペイ


●以下は、ピンゲラップ環礁における様子をご紹介します(Copyright 島嶼研 山本宗立)

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概要
ピンゲラップ環礁(遠望) ココヤシの木の下で子供たちがお出迎え


乗ってきた飛行機(8人〜10人乗り?)) 蚊の採集準備


泊まらせていただいたお宅 泊まらせていただいたお宅(遠景)


島のメインロード 綺麗な海とカヌー


釣りをする男性 夕焼け
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食べ物
パンノキ(Artocarpus spp.)。ピンゲラップ語では"mei"。少なくとも6種類ありました。
パンノキの果実 種類によっては葉の形状が大きく異なります


果実の皮を剥き、切っていきます ココナッツミルクで煮込む


ココナッツミルク煮 薄くスライスしたものを揚げた料理

lihli (果実を直火で焼きし、ココヤシの葉の軸でさし、やわらかいと準備完了。皮をむき、つぶして、まるめる。ココナッツミルクをかけてできあがり)
Cyrtosperma merkusii (英語でgiant swamp taroといいます)。ピンゲラップ語で"mweiang"。聞き書きでは8種類確認できましたが、実際に何種類栽培しているかはわかりませんでした。
左の人びとと比べても大きいことがわかります 茹でたもの


すりおろし、バナナの葉でくるみ、水でゆでる、砂糖とココナッツミルクを加え、搗いてできあがり ドーナッツ状にしたもの
バナナ(Musa spp.)。ピンゲラップ語で"wis"。聞き書きでは8種類確認。
一品種 また別の品種


ココナッツミルク煮 小麦粉とまぜて揚げたもの
ココヤシ(Cocos nucifera)。ピンゲラップ語で"nih"。暑い中調査したあとの未熟果の果水は五臓六腑にしみわたりました。熟した果実は豚のエサにも用いられていました。
木に登り→ 果実をもぐ


もいだ果実 先のとがった鉄棒で皮を剥く


飲み口をあける そして、飲む


まずココヤシの胚乳を鉄棒の先で削る 水に加えてもむ(準備完了)


料理に用いる(このときはバナナを煮るときに用いていた。ざるを通すことにより屑が中にはいらない)


豚のエサ用 熟した果実。中のふわふわした部分をたべてみると、lほんのり甘く、ココナッツミルクの風味でした。
その他
パンダヌス(Pandanus sp.)の熟した果実 一房をむしりとり

しがむ(この写真はモキールにて)。甘くて、どこかメロンのような香りがして、おいしいです。 ここから食べた魚シリーズ(揚げ魚)


刺身(鮪) 魚のココナッツスープ、キダチトウガラシの葉入り



キダチトウガラシ(このように灌木状になります)) 未熟なときの果実の色が黄緑色(上)と緑色(下)の二種類確認できました


刺身や揚げ魚などをつけて食べる「たれ」(キダチトウガラシ、塩、醤油、柑橘の果汁など。お好みで胡椒や味の素、ニンニクなども加える) そのたれをなぜかぺろぺろ舐めていた女性。口寂しかったのでしょうか。
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祭り
 私たちが滞在したとき、たまたま祭りがありました。「mar」という料理を”(一年のうち)はじめて”食べる儀礼です。この祭りの前までは、自由に食べてはいけません。祭りの後、各家庭で自由にmarを食べることができます。marはパンノキの果実を発酵させたものを用いた料理です。
 まず発酵方法。パンノキの果実の皮を剥き、切って、袋にいれて海水に2〜3日浸す→陸にあげて放置して海水を抜く→地面に穴を掘って、葉を敷き、果実を入れる→一週間後にあけてもむようにして柔らかくする(あと2回おこなう)→発酵がすすむ
 次にmarの作り方。発酵果実を取り出し袋にいれ水で洗う(にごりがなくなるまで)→練る→ココナッツミルクを加えて混ぜる→ココヤシの葉などで包み地炉で蒸し焼きにする
パンノキの果実の皮を剥き、切る 海水に浸けたあと


地面に掘った穴に埋める


最後に石を置く 出来具合を確かめる


次の日に備えて、取り出す 練る


ココナッツミルクを加えさらにまぜる できあがった生地


ココヤシの葉、オオタニワタリの葉、バナナの葉を順に敷き、生地を置いて形作る


ココヤシの葉を使って見事に編み上げてゆく


編みあがったもの 珊瑚をココヤシの殻などを燃やし熱しておく。地炉(uhmw)。


先ほど編み上げたものを運び地炉に運ぶ


パンノキの葉、クワズイモの仲間の葉、バナナの葉をかぶせる

周りを砂で覆い、蒸し焼きにする(2時間ほど) 出来上がり。実は祭りは品評会も兼ねている。


有力者たちが審査。実は訪問者である僕たちも「味」の評価を下す審査員となりました・・・。 品評が終わった瞬間、人びとが集まって、均等に切って分配。


そして・・・みんな待ち構えていたかのように、「貪り食う」という表現はよくないかもしれませんが、男性が一斉に食べ始めました。


こんな小さい男の子も手にもっています 女の子は生のカツオをあてに、がぶり、がぶり
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人びと
調査でお世話になったピンゲラップの人びとです(写真は一部ですが)。この場をお借りして、感謝の意を表します。誠にありがとうございました。

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(以下の競争的資金の一部を使用して研究調査をおこないました)
「ミクロネシア連邦でのデング熱媒介蚊の分布調査と予防対策のための地域社会調査」(科学研究費基盤C、代表者:野田伸一)
「グローカル地域社会−東南アジア島嶼部と太平洋域との協働・架橋−」(京都大学東南アジア研究所 共同利用・共同研究拠点 「東南アジア研究の国際共同研究拠点」 平成22年度共同研究、代表者:山本宗立)






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