国際島嶼教育研究センター
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2012年5月15日(火)第128回 国際島嶼教育研究センター研究会
16時30分 総合教育研究棟5階

「福岡モスク―在日ムスリムコミュニティの新展開に関する一事例」

 リワント・ティルトスダルモ (インドネシア科学院社会文化研究センター)


[要旨]
  発表者は現在、在日の移民コミュニティ、とりわけインドネシア人ムスリムにみられる宗教生活の研究に着手し、調査を進めているところである。2003年から4年には、茨城県大洗において主に(スラウェシ島北部の)ミナハサン語系のキリスト教徒からなるインドネシア人移民コミュニティ(メンバーの大多数が不法長期滞在者である)について研究を行った。2004年から5年には、新安城モスク(愛知県安城市)近辺のインドネシア人移民コミュニティ(大多数が研修生)を観察調査した。昨年、福岡市の箱崎に新たに建立されたモスク近辺のムスリムコミュニティの調査を開始したところである。福岡モスクのムスリムは、エジプト人、バングラデシュ人、インドネシア人が大勢を占めるものの、その他さまざまな国籍から構成されている。そのうち、インドネシア人の大多数は福岡市とその近郊在住の学生と研修生である。発表者の関心の一つは、異質な宗教的、文化的環境のなかでモスクを建設しようとした彼らの取り組みと機動性にある。ムスリムコミュニティの観察調査と調査協力者との対話を通じて、外国人、とりわけイスラムに対する興味深い寛容性と順応性を見せる日本人とムスリム相互のやりとりに関する理解を試みた。現在、欧米において強まるイスラム嫌悪感を目の当たりにするなかで、こうした反応は驚きに値する。この20年ほどの日本におけるムスリム数の増加とモスクの建設ラッシュはひとつの興味深い現象であり、発表者自身が福岡で観察したこともその流れに位置づけられるべきものである。日本では現在、より多様で多元的な社会が、ゆっくりと、しかし確実に進展しつつあるといえるだろう。



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