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国際島嶼教育研究センター第232回研究会
2023年9月25日(月)16時30分 総合教育研究棟5階

奄美の海に暮らすヤドカリとその共生者に関する研究

吉川晟弘(鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室


参加(会場・オンライン)には事前登録が必要です参加登録方法


[要旨]
 本発表では、ヤドカリとその共生者の適応進化に関する知見を紹介する。ヤドカリと聞くと、オカヤドカリのような「陸に暮らすヤドカリ」を思い浮かべる人も多いだろう。しかし、陸上で暮らしているヤドカリはごく少数であり、ほとんどのヤドカリは海の中で暮らしている。これまで演者は、潮間帯を含む浅い海と水深200mよりも深い深海と呼ばれる海に暮らすヤドカリ、およびその共生者についての系統分類学や行動学的な研究を行ってきた。本発表で演者がこれまで行なってきた研究の成果、特に奄美群島を含む日本近海に生息する種についての知見を紹介することで、多くの人に「海に暮らすヤドカリ」の存在を広めたい。
 ヤドカリのほとんどは、巻貝の貝殻を「家」として使う。しかし、その貝殻は既に死んでおり大きくならないため、ヤドカリは成長するためにはさらに大きな貝殻に引っ越さなければならない。特に海に暮らすヤドカリが使う貝殻には、イソギンチャク類や巻貝類などの複数の共生者が暮らしている。これら共生者はヤドカリが引っ越しを行うたびに関係が切れてしまうため、共生を続けることに特化した形態や行動を進化させている。本発表で演者がこれまで明らかにしてきたヤドカリと、その共生者の「貝殻を舞台とした適応進化」を紹介することで、「海に暮らすヤドカリ」を研究することの面白さを共有する。


図1:奄美群島の磯に生息するイソヨコバサミ(貝殻から取り出した様子)


図2:深海底にてヤドカリと共生するイソギンチャク



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