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国際島嶼教育研究センター第187回研究会
2018年5月28日(月)16時30分 総合教育研究棟5階

「マレーシア・サバ州島嶼における陸貝の生物地理学的研究」

P. チー チェン(サバ大学熱帯生物保全研究所)


[要旨]
 島嶼は生物地理学や進化学の研究において、いつも大きな関心を持たれる地域です。サバ州には島の持つ特徴の一つである「隔離」や「大きさ」という点で多様な島々が500ほどあり、また、これらの島々は「気候」や「歴史的(進化)過程」においても異なる経緯を経てきました。サバ州は世界的に見ても生物多様性の高いホットスポットですが、残念ながらサバ州の島嶼における生物多様性に関する情報は十分ではありません。
 サバ州の西の24の島々に生息する陸貝のリストは、「種組成」や「種の豊かさ」に対しての島の「大きさ」や「隔離」の効果を示してきました。本研究での北西の島々で採集したアオミオカタニシ属の陸貝(Leptopoma pellucidum)の系統地理学的研究もまた現在の「遺伝的分布」と「遺伝的構造」を提示し、分子時計で補正された系統樹は「歴史的(進化)過程」を推測することができました。
 サバ州西沿岸の24の島々の133調査地点、そしてデータベースと論文に記載された陸貝は全67種でした。この陸貝の「種組成」パターンは非常に集合した状態を示しており、これは「隔離」と「大きさ」という両方の要因により影響を受けているといえます。また、多くの大陸近くの島での研究で示されているように、サバ州沿岸の島での「種の豊かさ」は「隔離」よりも島の「大きさ」に影響を受けていました。そして、L. pellucidumの系統地理学的研究からみた「遺伝的構造」は3つの主要な系統に分けられました。驚くことに、この陸貝の遺伝的分岐時期は最終氷期での海面上昇による島の隔離時期と一致しませんでした。おそらく、この系統は中期から後期更新世の間で分岐したと考えられます。このことは氷期の前期と更新世での気候変動がこのような分岐を引き起こしたと考えられます。
 この研究によりボルネオ島の生物地理学的かつ進化学的な過程を解明することができました。





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