文部科学省特別経費プロジェクト

世界自然遺産候補地・奄美群島におけるグローカル教育研究拠点形成

プロジェクトの概要

背景・課題

グローバル化が進む鹿児島県では、それに対する対応が求められている。特に世界自然遺産登録を目指している奄美群島は、国際的評価に耐え得る高いレベルの研究に基づく管理計画や、国際社会に対応するために地域の国際化が必須である。

目的

世界自然遺産登録を予定している奄美群島は、登録前は計画、登録後は管理のために、生物や生息環境に関する課題が山積し、その解決には多くの国際的評価に耐え得るレベルの研究が必須である。本プロジェクトでは、まず、奄美市と協力して2015年に設立された国際島嶼教育研究センター奄美分室を国際教育研究拠点へと発展させることで世界自然遺産地域として国際的に高く評価されるための教育研究を奄美群島を中心として進める。さらに自治体と連携して政策提案を行い、課題解決を図る。

取組内容

  • 世界自然遺産地域の国際的教育研究体制の形成
  • 環太平洋及び世界遺産登録されている地域の国内の大学及び奄美市と協力し、奄美群島に国際拠点を作る。国際的に高く評価されるレベルで世界自然遺産地域の研究を進める。
  • 世界自然遺産地域の管理策に関する基礎研究
  • 未解決な遺産地域保全に係る国際共同研究を進め、その成果を発信する。世界遺産登録地の管理に関わる様々な課題への解決策を提言する。
  • 世界自然遺産に関するの自治体との連携及び提言提案
  • 地域自治体と連携し、学生・院生による政策提案型教育プログラムを通して学術研究をおこなう。世界自然遺産管理及び地域課題への解決策の提案を行う。
  • 世界自然遺産の保全に関する人材の育成と研究成果の発信
  • 保全活動や生物多様性を元とした観光を推進する人材の育成と、地域の国際化を推進する。シンポジウム、公開講座、野外観察会、HP作成、書籍により成果公開。

効果

  • 奄美群島が世界レベルの研究に基づく管理運営がなされる世界自然遺産となる。
  • 鹿児島大学の学生・教員の生物多様性に関する教育及び研究のレベルが向上する。
  • 国際的な研究成果を地域に還元することで、奄美を中心とした鹿児島県島嶼域の国際化・地域活性化に役立つ。
  • 奄美地域の教育の国際的な振興に役立ち、鹿児島大学への進学率向上が期待できる。
  • 地域と大学との連携による戦略提案などにより地域と大学との共存共栄関係を構築する。