島嶼研公開講座
『海底から見た鹿児島・琉球弧』 |
平成23年2月19日(土) 13:00-17:00
場所:共通教育棟1階211教室(鹿児島大学郡元キャンパス)
参加費:無料 |
・趣旨説明・要旨 ・当日の様子
当日は多くの皆様に御参加いただきました。誠にありがとうございました。
島嶼研公開講座『海底から見た鹿児島琉球弧』
日時:平成23年2月19日(土) 13:00-17:00
場所:共通教育棟1階211教室(鹿児島大学郡元キャンパス)
13:00-13:30 「海底地形図を描く技術」 田口一夫(名誉教授・元水産学部)
13:30-14:00 「宇宙と海底から見た南の島々」 木下紀正(名誉教授・元教育学部)
14:00-14:10 休憩
14:10-14:40 「琉球弧の海岸段丘と海面変化,隆起」 森脇 広(法文学部)
14:40-15:10 「琉球弧の生物多様性」 岡野隆宏(教育センター・前環境省)
15:30-17:00 特別講演「海洋新法と海底をめぐる権利・資源・紛争」 山田吉彦
(東海大学海洋学部海洋文明学科)
ポスター(PDF)
連絡先
国際島嶼教育研究センター: TEL: 099-285-7391, e-mail: shimaken@cpi.kagoshima-u.ac.jp
概略
はじめに、野田センター長から国際島嶼教育研究センターやセンターの集会についてご説明がありました。その後、司会の長嶋俊介氏より会の趣旨説明があり、公開講座がはじまりました。
まず、田口一夫氏より「海底地形図を描く技術」と題して、水深の測定方法の変遷について御講義いただきました。次に、木下紀正氏より「宇宙と海底から見た南の島々」題して、鮮明な画像を用いて鹿児島以南の活火山について御講義いただきました。
休憩を挟んだあと、森脇広氏より「琉球弧の海岸段丘と海面変化,隆起」と題して、海岸段丘の成り立ち、そして海岸段丘はその地域が隆起地域であることを御講義いただきました。岡野隆宏氏は「琉球弧の生物多様性」と題して、アマミノクロウサギやヤンバルクイナ、イリオモテヤマネコなどの琉球弧における固有種について、そして南西諸島が目指す世界自然遺産について御講義いただきました。
最後に、山田吉彦氏より「海洋新法と海底をめぐる権利・資源・紛争」と題して、現在領土問題となっている北方領土・竹島・尖閣諸島に関する現況について御講義いただきました。
特別講演の内容
特別講演では山田氏の海洋基本法関連諸法の立法や海事諸案件等に関わる豊富な関与や現場体験を元にした貴重な報告をいただいた。その報告は当該地域を核にしながら日本国の全海域におよんだ。それぞれの海域・国境案件などに関わる問題の背景と見通しや解決方法についての見解も資料提示の上、表明をいただいた。とりわけ尖閣諸島・沖の鳥島・北方領土の現場写真は貴重であった。排他的経済水域内の海水体積も海中ウラン抽出技術等で新しい指標として示された。日本は屈指の海水大国でもあるという。また海洋基本法以降の流れと、そこでの離島の位置づけの推移の解説も頂いた。意義ある知識の開示となったのみならず、参加者に大きな関心と感銘を与えることができた。(文責長嶋俊介)
2011年2月23日付の南日本新聞に島嶼研公開講座の様子が紹介されました。
当日の様子(2011年2月19日) |
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