国際島嶼教育研究センター
トップページヘ シンポ案内へ
地域を変える力〜情報技術による島の振興〜
日時:平成2576日(土)  1300 - 1700
場所:稲盛会館

参加費:無料

案内ページ   ・当日の様子

  平成25年7月6日(土)に鹿児島大学国際島嶼教育研究センター・学術情報基盤センター主催で鹿児島大学シンポジウム『地域を変える力〜情報技術による島の振興〜』が開催されました。当日は120名を超える皆様方に御参加いただき、盛会となりました。


島嶼研シンポの案内ポスター(jpeg


●プログラム

13:00 挨拶

13:05 基調講演
    「離島の情報化は変革を生み出しているか」
        ●横山正人(長崎総合科学大学 環境・建築学部)
  • 【要旨】
     離島に代表される条件不利益地域も、次第に情報通信インフラ等の環境整備が整いつつあり、情報通信技術の急速な進化に伴い、地域情報化推進に向けた新たな局面を迎えようとしている。実際、各地の離島では、ICTの利活用推進に向けた様々な試みが実践されつつある。しかし、はたして地域の課題解決や地域活性化等、地域を変革する道具として、情報化は貢献しているのだろうか。長崎県の離島地域を題材にしながら、現状課題や今後の方向性について論じてみたい。

13:50 休憩

14:00 シンポジウムの説明

14:05 「クラウド・コンピューティングが離島を変える」
        ●三友仁志(早稲田大学大学院 アジア太平洋研究科)
  • 【要旨】
      「人口規模の小さい離島では、採算が取れないので、ICTを利用した先進的なサービスは期待できない」と諦めていないだろうか?
     その原因のひとつは、地域の課題を地域の中で解決しようとしていることにあるように思われる。限られた人口では、事業としての採算が取れないため、良いアイデアも費用負担の問題から、実現可能性は低い。しかし、先進的な取組を行っている他の地域に相乗りする形であるいは他地域と共同で、あるいは同様の問題を抱えるほかの離島や条件不利地域とともにサービスを利用することで、規模の経済性を実現し、利用可能性が高めることができる。供給者側にとっても、供給のインセンティブが高まる。本発表では、教育を中心に、クラウドによる「相乗り効果」によって、離島にも利便性の高いサービスの利用環境を実現するための条件と事例を紹介する。


14:30 「ゼロ地域からの脱却〜最先端のブロードバンドアイランド」
        ●升屋正人(鹿児島大学 学術情報基盤センター)
  • 【要旨】
     3つの有人離島からなる三島村と、7つの有人離島からなる十島村では、ブロードバンドの整備が遅れていたが、最近になってようやく公設公営方式によるサービスが開始された。三島村では本土と結ぶ海底ケーブルを敷設し、島内は簡易埋設FTTH方式による整備が行われた。十島村では通信事業者の専用回線サービスで本土と結び、島内はFWA方式による整備が行われた。これにより、三島村と十島村では全世帯でブロードバンドサービスを利用できるようになった。ブロードバンドゼロ地域からの脱却を果たしたこれら地域の最先端の情報通信基盤を概説する。


14:55 休憩

15:00 「教育情報化に向けた与論町とNTTグループとのトライアル」
        ●西田文比古(NTTラーニングシステムズ株式会社)

  • 【要旨】
     鹿児島県最南端の与論町では、2011年度から教育クラウドやタブレット機器、電子情報ボード等のICT環境を活用した実証が進められている。わが国は世界屈指のブロードバンド大国だが、一方で公的分野、中でも教育や医療・健康分野などでのICT利活用には他国に比べ遅れが目立っていた。教育におけるICT利用シーンや推進上の課題の抽出、共有を目指し、NTTグループが全国5つの地域10の公立学校とともに開始した「教育スクウェア×ICT」トライアルにおいて、与論町の3小学校で実践された取り組みを紹介するとともに、島嶼部での教育におけるブロードバンド活用の課題と将来像を考える。


15:25 「IT系企業で盛り上がる奄美大島の奇跡」
        ●勝眞一郎(奄美市情報通信産業インキュベーションマネージャー
                サイバー大学 IT総合学部)
  • 【要旨】
     奄美群島の産業振興の3本柱は、観光、農業、情報通信である。各産業の下支えとなる情報通信産業の集積拠点として奄美市は2012年4月に「ICTプラザかさり」をオープンした。開所半年で8室全室が埋まり、新規就業者も15名を超えた。全国のインキュベーション施設で空室が目立つ中で、どのようにしたら利用が増えるのか、全国の自治体からの見学者も増えている。奄美市の情報通信産業インキュベーションマネージャーを務める勝が、企業誘致や仕事誘致をどのように進めてきたのか、施設運営はどのように行っているのかについて具体的に紹介する。


15:50 休憩

16:00-17:00 総合討論




●当日の様子

基調講演をされた横山正人先生

三友仁志先生

升屋正人先生

西田文比古先生

勝眞一郎先生

総合討論

会場の風景

質疑応答をされる先生方1

質疑応答をされる先生方2 討論司会の下園先生・長嶋先生



島嶼研シンポの案内ポスター(jpeg



●問い合わせ先
鹿児島大学国際島嶼教育研究センター  〒890-8580 鹿児島市郡元1-21-24
電話099-285-7394  FAX099-285-6197  E-mail: shimaken@cpi.kagoshima-u.ac.jp




Webmaster: YAMAMOTO Sota sotayamacpi.kagoshima-u.ac.jp
(c) Copyright KURCPI