国際島嶼教育研究センター
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研究会などの記録 
2021年(島嶼研)

  • 国際島嶼教育研究センター第208回研究会
    2021年2月15日(月)16時30分 総合教育研究棟5階

    大学と地域コミュニティ間における教育連携モデルの構築―下甑島プロジェクト―

    吉田明弘(鹿児島大学法文学部)


    [要旨]
     第3期中期目標期間での鹿児島大学法文学部は、「南九州・南西諸島を舞台とした地域中核人材育成を目指す新人文社会系教育プログラムの構築」の課題として、平成28~31年度の4年間をかけて取り組んできた。この教育プロジェクトでは、法文学部人文学科で開講される地理学における講義や演習、実験・実習を連動させ、一貫性のある大学教育を学生たちに提供するとともに、大学と地域コミュニティの双方にメリットのある地域連携を目指した教育モデルの構築を目的した。この教育プロジェクトでは、自治体や地域コミュニティからのニーズを基にして学生実習の課題設定を行い、鹿児島県薩摩川内市の下甑島手打地区において約1週間の地理学実習を4年間に渡って実施した。さらに学生実習による調査成果を基にして、2016~2019年度には地域住民を招いた学生報告会を実施した。この長期的な教育プロジェクトの実施は、学生には地理学分野の知識や技術などの習得度を向上させるだけなく、地域住民と関わり合いながら地域の問題点やその解決策の模索をすることによって、より実践的な地域人材として卒業後の進路に大きな影響を与えた。一方、地域における様々な問題と向き合ったり、学生の若い意見を聞く機会になったりと、地域コミュニティにとても学生実習を良い刺激になった。以上の点を踏まえ、本発表ではこの課題内で4年間に渡って実施された下甑島における教育プロジェクトの成果を中心にして報告する。



  • 国際島嶼教育研究センター第207回研究会
    2021年1月18日(月)17時00分 総合教育研究棟5階

    新型コロナウイルス感染症のリスクと予防

    西 順一郎(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科)


    [要旨]
     鹿児島県の離島では、2020年7月以降、与論島や徳之島で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大規模なクラスターが相次ぎ、瀬戸内町や屋久島町でも集団感染がみられた。離島の陽性者は205人(2020年12月26日時点)であり、県全体の946人の21.7%を占め、人口あたりの陽性者数は本土の2.5倍であった。離島に多い理由として、観光客による持ち込みと良い意味での人と人のつながりの深さが挙げられており、飲食店での集団感染とそれに引き続く家庭内感染が多くみられている。
     COVID-19の感染経路は、近距離で細かい飛沫を含む空気を吸い込むエアロゾル感染が主体であり、換気の悪い密集状態での大声の会話が最もリスクが高い。しかし一方で、通常の社会生活で容易に感染する感染症ではないことも事実である。鹿児島県の事例をみても、1人だけの単発事例数は124であり、2人以上のつながりのある事例数83よりもかなり多く、周囲の誰にも感染させていない陽性者が多くみられた。
     感染力が強いと言われている変異株には注意が必要であるが、あまりにも過剰な感染対策は弊害のほうが大きい。多人数での会食を避けることを主眼とした的を絞った感染対策が必要である。また、ワクチンの導入が期待されているが、わが国での有効性と安全性を科学的に評価した上で接種すべきである。離島生活の良さを失うことがないように、寛容の気持ちをもった現実的な感染対策が望まれる。






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